鳥の劇場『料理昇降機』

2013tori●6月15日(土)午後7時~
16日(日)午後2時~
勝山文化往来館ひしおホール
(岡山県真庭市勝山162-3)

演出家・中島諒人を中心に、2006年に設立。鳥取県鳥取市鹿野町の使われなくなった幼稚園と小学校の体育館を拠点に活動。創作・上演活動だけでなく、地域の文化拠点としての劇場作り、教育・普及活動にも力を注いでいる『鳥の劇場』の演劇を開催します。
「鳥の劇場」初の真庭公演

劇をみる
現代をかんがえる
未来をおもう

2005年ノーベル文学賞受賞作家ハロルド・ピンターによるシュールなドタバタ劇。

原作:ハロルド・ピンター  翻訳:喜志哲雄
演出:中島諒人

暗いじめじめした地下室。二人の殺し屋が昨夜あたりから指令を待っている。
二人の仕事は、この部屋に送り込まれる標的を銃で殺すことだ。
指令はなかなか来ない。二人はいらだちながら、とりとめない会話で時を過ごす。
突然、指令が届く。けれどそれは料理の注文だった。
部屋には小さなエレベータ(料理昇降機)があり、指令はそこから来た。

みすぼらしいなりをした二人の男。雇い主に指定された汚い部屋で、仕事の指示を待っている。一方が最近の待遇に文句を言う。兄貴分は、向こうにもやむを得ない事情があるのだといさめる。実は彼も同じ気持ちを抱いているのだが、だからこそ、“やむを得ない事情”があるのだと思いたい。軽んじられていると認めたくない。
雇い主は上で豪華な食事をしているらしい。上階から突然箱が降りて来て、食べ物が要求される。せかされ混乱した二人は、空腹にもかかわらず、持っていた食べ物を全部箱に入れる。納得がいかない弟分が猛烈に怒り始める。リーダー格に仕事の指示が届く。衝撃的な結末が訪れる。
一読するとナンセンスとしか思えないやり取りが、精妙な演劇的仕掛けを通じて、舞台上で圧倒的な意味を浮かび上がらせる。現代演劇の破壊力を教える。50年以上前に書かれた。当時の下層労働者を取り巻く不条理な現実を踏まえて書かれたのだと思う。が、なんと現代的なことか。企業間の競争が地球規模で激化する中、資本の自己増殖のために人間がモノのように使い捨てられる。優れた作品は、時を経るにつれて、どんどん“今日的”になる。   鳥の劇場芸術監督 中島諒人
チケット:
大人2,000円/中高生500円/小学生以下無料
チケットのご予約は、電話、電子メールで受付けております。
料金はご来場時にお支払いください。
電話:0867-44-5880
電子メール hishio2@space.ocn.ne.jp
(勝山文化往来館ひしお 担当:松家)

※各回上演後に演出家によるアフタートークがあります。

主催:特定非営利活動法人 勝山・町並み委員会
共催:特定非営利活動法人 鳥の劇場
助成:公益財団法人 福武教育文化振興財団
お問い合わせ:ひしお事務局 TEL&FAX 0867-44-5880
電子メール hishio2@space.ocn.ne.jp

☆鳥の劇場(鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1812-1)
TEL/FAX(0857)84-3268 電子メール info@birdtheatre.org
ウェブサイトhttp://www.birdtheatre.org/