光延由香利展

●11月19日(日)~12月3日(日)10:00~16:30
ひしおホール │ 入場無料 │ 水曜休館 │
岡山県真庭市勝山162-3 tel.0867-44-5880

数年来、山の絵を描く作家、と認識していた光延由香利が、岡山県立美術館での公開制作で、オーガンジーに刺繍している姿を見た時には驚いた。
存在感のある山の絵で評価を受けていた人が、思い切った方向転換をするものだと印象深かった。実は光延の山の絵には、生動する自然の“気”が希薄のように感じられ、ずっと気になっていたのだ。翌年、宝福寺で手芸用の素材を用いて軽やかなボックスアートを発表した光延が、ギャラリー島田の個展でボックスに「集積」と「凝集」を込めているのを見た後、山の絵の本質が凝集にあったかと改めて気づかされた。
生の集積が、光延の作品を支えるものであるとすれば。外側にある自然を描くことより、日常で触れる素材を通して生み出すものの方が、より彼女にとってリアルなのではないか。作家にとってのリアルを凝縮したものが、ひしおの空間に置かれた時、どのようになるか。
きっとまた私たちを驚かせてくれるに違いない。

    1. 倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵

光延由香利プロフィール
1980年 岡山県生まれ
2003年 岡山大学教育学部総合教育課程生涯教育コース 卒業
2005年 岡山大学大学院教育学研究科美術教育専攻 修了
個展
2017年 「Gallery Shimada Emerging Artists Series No.2 光延由香利展」
(ギャラリー島田deux/神戸市)
2012年 天プラ・セレクションvol.47 「光延由香利展~山が在ること~」
(岡山県天神山文化プラザ/岡山市)
グループ展
2017年 第3回総社芸術祭「こころのひだ きびの美術」(井山宝福寺/総社市)
2016年 第6回I氏賞受賞作家展 (岡山県立美術館/岡山市)
受賞歴
2013年 第6回岡山県新進美術家育成I氏賞 奨励賞
2011年 「第23回しんわ美術展」 グランプリ

オープニングイベント(トーク&交流会)
日時 11月19日(日)15:00〜17:00
会場 勝山文化往来館ひしお内

 

 

 

 

『コイリングで作るブローチ』
講師:糸工図
糸を無心にぐるぐるグルグル。
それだけで無限の広がり。
色の組合せも形も自由です。
糸と一緒に戯れましょう。

日時:2017年11月25日(土)
①10時半~お昼頃まで
②14時~15時半頃まで
参加費:500円(お茶付き)
参加定員:各回10人(先着順)

糸工図(いとこうず)プロフィール
加納一穂と杉由香里のユニット
糸を使った作品を作っている
ひのき草木染織工房で出会う
2013年に結成
加納一穂 1980年生まれ
杉由香里 1982年生まれ
ともに育児をしながら染織活動中
主催:特定非営利活動法人 勝山・町並み委員会、岡山県
後援:真庭市、真庭市教育委員会、山陽新聞社、読売新聞岡山支局、朝日新聞岡山総局、毎日新聞岡山支局、真庭タイムス、(一社)真庭観光連盟
問合せ先:勝山文化往来館ひしお tel.0867-44-5880

平成29年度岡山県芸術文化育成・支援事業