●2015年2月21(土)〜3月8日(日)
10:00〜16:30 ひしおホール
「しんわ美術展の受賞作品展」女性を描く
勝山のお雛まつりは毎年にぎやかに開催され、いまでは町の大きな風物詩の一つです。
史実によれば、ひな祭りは平安貴族の子女による人形遊びから始まったとされています。子どもの無邪気な遊びが、後にお祭りとして現代まで継承されてきたのです。
さて、この度開催される「しんわ美術展の受賞作品展」では女性を描いた作品が一堂に展示されます。それらの熱のこもった作品をじっくり見ていると、夢中で筆を走らせた制作者の息づかいまで感じることができます。描かれているのは、衣服や風貌も多様でさまざまな世代の女性たち。まっすぐにこちらを見つめる眼、少し憂いを帯びてうつむく眼、ぼんやりと虚空を漂う目。絵の中の彼女たちはいったい何を想うのでしょうか。
人形遊びの時期は遠い彼方に過ぎても、人形に馳せる想いは残っていることでしょう。揺れ動くはかなくも力強い眼差しの絵画にふれるとき、きっとあなたの心に何かを残すでしょう。そんな彼女たちに会いに来ていただけたらと思います。
「ちりめんのお細工物」花房昌古さんの五節句飾り
ひしおに可愛いちりめん細工たちがやってきます。制作者である花房昌古さんは「五節句」をテーマに作品を作られてきました。
「五節句」とは日本の節句の元となった古代中国の行事です。暦で奇数の重なる日(3月3日、5月5日など)に行う邪気を払う行事が、現在のような祭事に発展しました。
花房さんも起源に関連した旬の植物の作品に加え、兜や子どもが馬にまたがった玩具など、現在の節句になじみ深いものも多数制作され、鮮やかな色彩が見るものを楽しませてくれます。作品で使用されているちりめんには古布が採用されています。その時代を経た布が醸し出す独特の風合いは、伝統的でありながらもどこか親しみやすさを感じさせてくれます。
現在、ちりめん細工は江戸時代からの歴史を持つ伝統的手工芸の一つです。花房さんの作品からは少女のような軽やかな遊び心が伝わってきます。それが彼女の魅力であり、この展示の見どころでもあります。
ぜひみなさまに、童心にかえって作品をご覧いただければと思います。
★御前酒蔵元の奥座敷「如意山房」でも、「ちりめんのお細工物Ⅱ〜花房昌古さんの大嘗祭びな〜」を展示しますので合わせてご高覧ください。
主催:特定非営利活動法人 勝山・町並み委員会
共催:一般財団法人 津山しんわ文化財団
後援:津山信用金庫、真庭市、勝山観光協会、真庭観光連盟、山陽新聞社、読売新聞岡山支局、津山朝日新聞社、真庭タイムス、真庭いきいきテレビ